地震発生後私はテレビをひたすら眺め、いつまで経っても落ち着くどころか被災状況は最悪がさらなる最悪になる一方でので現実逃避に本をたくさん借りて来ました。
読むのは4日くらいで終わったんですが荒ぶって今も原稿やって無くてすでに諦め方向です。はは、わらえねー。
どうも3月はよしはら、やる気も無くなる上に責任感も一切無くなるシーズンみたいです。
漫画原稿落とす気がする。
【十二国記】
●風の海 迷宮の岸
●東の海神 西の滄海
●風の万里 黎明の空
●図南の翼
●黄昏の岸 暁の天
●華胥の幽夢
●魔性の子
【香月作品】
●僕とおじいちゃんと魔法の塔1、2
以上です!
十二国記を初めて読んだのが去年の秋、最初の「月の影 影の海」ですが、それだけでもうどうしようもなくはまってしまって、感動しました。
人が死ぬシーンで大抵のお話は泣けてくるんですが、この話は人が死ぬと言うその人の人生一大シーンではなく、ちょっとした、でもその人にはおおごとなところでぶわっと泣けてしまって。
ただの女子高校生がいきなり連れて来られて放置、しかもパンピーには絶対倒せない逃げることも不可能な妖魔に毎日毎日命を狙われ、ヒンマンの冗裕と剣、宝珠のみを頼りにたった一人(としか言いようがない)でこちらの世界を妖魔を殺して戦い、人にやさしくされた後には必ず裏切られて誰も信じない、頼れるのは自分だけで妖魔を殺し、「ケイキ」という人を探して野宿するっていう。しかも持ち物は剣と宝珠のみで食べ物は一切無いわ昼夜関わらず妖魔は襲ってくるわでまあ落ちるとこまで落ちるよね。それが楽俊に出会って変わるんだよ。なんだか感動してしまった。そのあと登極するまでも好き。楽俊と再会するのも、王だとわかったときも、延王と一緒に戦う時も。最後の、景騏と再会して契約を形だけ、もう一度かわすのも凄い好きだった。
まあそんなこんなで、即座に次の巻も読むつもりが図書館に無かったから諦めて、ふと3月前に読みたくなって他館貸出してもらって今に至ります。
読んだ順序は 月影→風の海→万里→黄昏→図南→華胥→東の海神→魔性 でした。
万里で陽子が更に成長して、しかも仲間を得て初勅を出してかっくいー。義勇軍にまじって戦う時、涼しい顔して使令でものっそい戦力になってるわ冗裕相変わらず超しっくりさんだしですごいすきだ。昔の「いやあああ!殺したくない逃げたいやだああああ」って言って目をつむって震えていたお嬢さんはいずこ。人殺しが板に着いている。
黄昏では更に更に成長して、延王に喧嘩ふっかけて六太の援護射撃で延王に勝ってはんぱないことになってる。しかも今んところ雁、才、恭、芳、戴、範、漣とは一応関係無くは無いし、登極3年でこの国の数は恐ろしいんじゃねーの。そのうち奏が加わるね。うん。
もう男前だしうええええ陽子おおおおお。
黄昏読んでから魔性の子だったのですごく使令のあばれっぷりが(笑)
黄昏だけだと私は思ってたので、高里くんが連れて来られた時、あるぇーーー??なんかいろいろカットしたかんじ、もっと蓬莱のことやるべきと思ってたら一冊あった(笑
そちらを読むと、呪いの意味がよくわかりました。本当に自然な運びでもどかしいくらいで、そして恐ろしい。まさか家族も殺されていて、しかも学校全焼とは…。もう。しかし陽子は何かアドバイスをすべきだったのでは。この町にいる、ってなったときに、学校探せ、とか…あ、そしたらみつかんなくなるか…ううん。それにしても廉麟の尋ね方がもどかしくて。
高里君サイドでは一生懸命記憶を思い出そうとしてて連想ゲームのくだりが好きです。魔性の子は本編第一巻「月影」よりも一年早く発売されているのにもかかわらず、突然連想ゲームで「王…泰王、麒麟、、登極、契約…」とかわけのわからんことを言いだして、当時は読者も全部置き去りの理解不能だったんでしょうが約十年後、たそがれを読むと感動ですよね!!あっけにとられるほど、当時から構成が出来ていたと。それまでに様々な話を経ての黄昏なのに……!!驚きました。
黄昏までしか読んでない時には、泰麒むっちゃかわあああああって思ってたのがまじで。うん。納得だよね。これは多分、月影を別サイド…景麒側から見ても同じだけの変貌っぷりですよね。しかも納得のいく。むしろ変化が無い方が不自然な。
やーすごい。
ところで、私は陽子が好きなので図南は結構どうでもよさげに読み始めました。
しかし我らがイケメン利広さんが登場した前後かな、それくらいにはすでにもう夢中でした。
素直に昇山したのは堯宗さんだけだったし、あの人延王に次ぐ剣客だし破格に強いからあんまり昇山の大変さがわからなかったけども、珠晶の昇山ちょう面白い。いや大変なんだけど、利広の存在が私にははっきりとはわからなくて、でも奏から来ていてすうぐ持っててこの態度のミステリアスで優しい頬笑みって一体何なの…(心わしづかみだよね)最初は宗王かと思ってたんですが、宗王も放浪癖あるのはさすがに六分の一王様放浪てどうなの陽子も下界好きだからどうなのて思っててですね。しかもこれまで読んだ話では麒麟が一切登場しない話は無かったので、私の中で勝手に十二国記は王と麒麟が登場しないとだめだろと思ってたんですが。
しかし、麒麟が一切登場しなくてもとても面白い物語で。
珠晶は賢いけど子供な部分もあって、利広はおにいさんだけど優しいだけの人じゃなくて(むしろいい人かどうかあやしい)頑丘との掛け合いがうぼおおあああってなった(意味分からん)
後で東の海神を読んだ私は真君の登場に、個性の濃いキャラだなまた登場しそうと思ってたら既に登場済みで含みのある言い方してて意外と冷たい人だったからなんなんだよと思ってたらまあそういう過去なら仕方ない。しかしタイミングのいい…。そして更夜はイケメン。
この話ではラッキーがあるとすぐにこの幸運はなんなんだろう、となるのですが、私はそこがすごく好きでした。なにかにつけて、冷静で経験豊富な大人たちはついてる、都合よすぎる、これは…と、いぶかしみ、そして幸運がすぎることから珠晶が王であろうと判断する。ここも好きなんですが、珠晶が馬車から下りて助けにむかうシーンや、そこに至るまでの、妖魔が出てしまった、このまま追いついたら関係の無い人まで殺される、そんなことは避けなければ、という思考や、頑丘から得た知識を発達させ自分で解決策、行動方法を思案するのも好きです。
自分がおとりになるってハッキリと言えるんだぜ。しかも従者は妖魔が自分に向かってくるより珠晶に向かって行ったことの方が怖かったんだぜ、何なの一体。
その後も塚をぴしっと作ったり本当凄い。12歳で登極するだけあってものすごい考え方。大人もびっくり、そして助けてもいいと思える。
可愛いのは頑丘が気に入っちゃって、親方にしてちょうだい、とか、臣下になってね、って言うところ。家族を捨てて来ただけあって覚悟はあるし、その分頑丘がお父さんみたいでさ。離れたくないみたいな言い方に聞こえて可愛かったっす。その後どうなったか気になる頑丘さん。臣下になってるか黄海と王宮往復する90年かな…どっちにしろ仙籍入って無いと珠晶が泣くな。
最後のひっぱたくのもすごく…恭らしいです…(恭主従はビンタのイメージ)